
空調機メーカーとして、地球環境の為にできることってなんだろう…
従来は機器のコンパクト化と省エネルギー化が重要視されてきた空調機。
地球全体でカーボンニュートラルへ向かおうとしている今、私たちはメーカーとしての責任を果たすため、サステナブルをキーワードにした製品のあり方に向き合ってみました。
そして生まれたのが、新しい空調機のコンセプト”Green AHU”です。
カーボンニュートラル社会の実現に向けた第一歩。
サステナブルな付加価値をプラスした、ちょっとミライの空調機です。

Green AHU
コンセプト・スタディモデル

「作る〜運ぶ〜使う〜維持する〜再生する」というライフサイクルで、持続可能な社会に空調機はどう貢献すべきか考えてみました。これからの製品開発にGreen AHUの考え方を反映できるよう努力してまいります。

このマークは、地球環境と空調機から吹く風をイメージして作成したマークです。
「Green AHU」はコンセプトモデルですので、既に実用化されているもの、これから実用化に向けて検証を進めるものも含まれています。
本ページでは、”実用化されているもの”についてGreen AHUマークを掲載しています。
作る
いかに少ない部品点数で求められる機能を実現するか

フレームレス設計
材料削減のため、フレームレスでも強度を保つつくりを目指します。
いかに少ないエネルギーで求められる機能を組み立てるか

アルミ製架台
環境負荷の要因となる溶接・塗装を削減するため、架台部分の設計を見直しました。
従来、溶接で組み立てていた構造をボルト締結に変更し、溶接レスを実現。
さらに、材質を鉄からアルミに変更することで塗装も不要になりました。
つくる工程でいかにCO₂排出量の少ないエネルギーを使えるか

- ※1(2020年度):
- SINKO AIR DESIGN STUDIO稼働開始および神奈川工場北エリア取得による増加
- ※2(2021年度):
- SINKO AIR DESIGN STUDIOの稼働、 神奈川工場オフィス棟稼働開始および北エリア稼動による増加
- ※3(2022年度):
- 製造過程において灯油を使用し加熱する設備の電気式への切り替えやCO₂フリー電力への順次切り替え等による減少
CO₂排出量削減への取り組み
製造過程でのCO₂削減を実現するため、2022年度は、製造過程において灯油を使用し加熱する設備を電気式へ切り替え、また、CO₂フリー電力への切り替えを順次進める等、当社事業活動におけるCO₂排出量の削減に取り組んだ結果、前年度比約57%減(2019年度比約53%減)の1,681t CO₂となりました。今後も、ESGマテリアリティのひとつである『2050年までにCO₂排出量実質ゼロ』の実現に向け、CO₂排出量削減に取り組んでまいります。
運ぶ
いかに少ない労力で運べるか

ウイング車の活用
これまで空調機の運搬トラックには、平ボディ車の使用が一般的でしたが、昨今の物流問題を考慮し、より配車が容易なウイング車に積載できるよう、標準製品のサイズを見直しました。サイズの最適化により、輸送負荷低減に貢献します。
いかに少ない労力で移動・設置できるか

キャスター・ストッパ
重量作業の負担を軽減するため、キャスター・ストッパを考案。機器設置時の負担を減らします。
使う
いかに効率よく熱を使うか

高効率熱交換器の開発(WTS型コイル)
熱交換性能を向上させるため、熱流体解析を活用しながら、構成部品や各種パラメータを一つ一つ検討・吟味しました。フィンの形状・枚数、主管配列の適正化を図り、熱交換性能は従来比で最大15%アップを実現しました。
いかに効率よく空気を送るか

高効率送風機の開発(PS型プラグファン)
豊富な設計実績とノウハウを基に流体シミュレーションを活用し、送風機の各部材を最適設計しました。
ファンブレードには三次元に湾曲した単板翼を採用。さらに、送風機の小型化と共に静圧効率74%を達成しました。(従来比最大15%アップ)
維持する
いかに適切に使い続けるか

SINKO グループのメンテナンス専門会社「新晃アトモス」にお任せください。
新晃アトモスは空調に関するエキスパートです。
磨き上げた技術と豊富な経験から導き出されたノウハウで新設、メンテナンス等の実作業から空間環境に関する提案までトータルサポートいたします。
点検・劣化診断・整備などの予防保全、故障対応などの事後保全、さらに空調機器の更新工事など一連の保全業務を網羅しています。
再生する
いかに環境負荷の少ない素材を活用できるか

天然素材として、間伐材を利用した木製外板を採用。他にも、ろ材、フレームワイヤーサポートまで再リサイクル可能な素材を使用したフィルタを採用し、環境にやさしい部材の選定にこだわりました。
コイルに使用されているアルミフィンや銅管もリサイクル材料の活用を検討しており、製品全体でのリサイクル材料使用率アップを目指しています。