テクニカルコラムフリークーリング

フリークーリングシステムは一般的に「外気温度の低い冬期や中間期に冷凍機を使用しないで外気によって冷水を作り冷却に利用する」システムを云い、直接的に外気を室内に取り入れ冷房を図る「外気冷房」とは区別される。

フリークーリングの紹介とデータセンターのフリークーリング

(A)フリークーリングシステムとは

フリークーリングシステムは一般的に「外気温度の低い冬期や中間期に冷凍機を使用しないで外気によって冷水を作り冷却に利用する」システムを云い、直接的に外気を室内に取り入れ冷房を図る「外気冷房」とは区別される。

外気冷房は直接的で高い冷却効果を得るが、外気湿度の影響を直接受け、外気が低温であるほど絶対湿度も低く加湿負荷が発生することが多い。また外気の塵埃処理も必要になる。
フリークーリングは顕熱変化であり絶対湿度不変のため加湿負荷は生じない。また還気の入れ替わりが無く塵埃が増加しない利点がある。

(B)フリークーリングのシステム例

①密閉式冷却塔
密閉式冷却塔を利用し直接冷水を得る方式。

②開放式冷却塔
開放式冷却塔を利用し熱交換器を介して冷水を得る方式。

③coil to coil
専用の空気-水熱交換器を用い直接、冷水を得る方式。

④coil to coil(気化冷却)
専用の空気-水熱交換器を用い、更に水を滴下し蒸発潜熱を利用し直接、冷水を得る方式。

⑤coil to coil冷媒自然循環
熱媒に冷媒(フロンなど)を用い外気凝縮-還気蒸発のヒートパイプとして冷風を得る方式。圧縮機を用いないで高低差と熱移動による冷媒自然循環のシステムが成り立つ。

⑥air to air
熱媒を介さないで外気と還気に隔壁を設け熱交換することで冷風を得る方式。

⑦air to air(水噴霧)
熱媒を介さないで外気と還気に隔壁を設け更に外気側に水を噴霧して熱交換することで冷風を得る方式。

(C)「データセンター」への利用

データセンターのサーバーは年間を通じ非常に大きな冷却負荷が発生し、その冷却に膨大な電力を必要とする。フリークーリングシステムの省エネ効果は大きく空調電力の削減に貢献できる。

(D)省エネ試算

【試算の条件】

  • 外気温度は大阪地区の月平均温度。
  • 風量10,000m3/h。
  • coil to coil システムの熱交換器コイルは6列・コイル風速2.5m/s、コイル管内水速 1.0m/s。
  • air to airシステムの熱交換器はロスコンエレメント。
  • 取得エネルギーは外気からの取得熱量([還気温度-給気温度]×風量)とした。
  • 投入エネルギーは送風動力(熱交換器空気抵抗含む)、循環ポンプ動力、滴下/噴霧水料金をエネルギーに換算した値の合計。
  • COPは(取得エネルギー)/(投入エネルギー)として計算。

 

 

月別冷却温度差

月別COP

※月別COPは月平均の温度から試算。

空気線図上の変化

※air to air(水噴霧)は条件により除湿が働く。

(E)蒸発冷却を付加したシステムの能力線図

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